犬の日記

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【東村山】多摩っ子が太鼓判を押すこれぞ真の武蔵野うどん「きくや」の肉付けうどん

多摩っ子にとって武蔵野うどんがいわゆる「うどん」という食べ物の全てだったんですけど、わざわざお店に食べに行くことになるとは子どもの頃は思っても見ませんでした。

というのも、なにか近所で集まりごと(法事とか葬式とか新築祝いとか諸々)が執り行われる時はかならずうどんを食べたからです。

もちろん何もない時でも祖母がうどんを打ちたい時はうどん。

多摩の中でも農業を営んでる地域なんかはうどんを日常的にたべてたんじゃないかなぁ。

私が子どもの頃はそうでした。

祖母がよくうどん打ってました。

…っていうと懐かしい優しい思い出っぽく聞こえますけど、ぶっちゃけ美しい思い出は皆無なので、そこは、まぁ、そういう事で一つ。

 

武蔵野うどん「きくや」の肉付けうどん

楽しい思い出は出てこないけど、懐かしい味ではあるので、たまーに食べたくなることもあるにはある。

埼玉方面に行く用事があったので途中でどこかでお昼を食べようと検索して出てきたのがこちら、武蔵野うどんのきくや。

東村山の浄水場の西側、多摩湖線を渡ってすぐのところにあります。

知らなかったー。というか住んでた頃はわざわざうどん食べに行くことなんかなかったししょうがない。

一階が店舗になっていて、二階でうどんを打ってるみたい。

店内にいるとうどんを切ってる音とか振動がします(笑)なつかしい音である。

注文の仕方が独特

お店に入ると、サイズ表記になっていて、L、LL、3L、4L~~~という感じ。

肉汁がおそらく基本で、冷汁とかミックスとかもあるんで初めて行くと戸惑うかもしれません。私も戸惑った。

初めてだとわかるとおばちゃんが説明してくれるので安心してほしい。

武蔵野うどんの基本はおそらく肉付けなので、サイズを選んで注文。

私はLサイズにしました。見かけだおしのデブなもので。

女性はLLとか3Lあたりをみんな頼むらしい。

 

天ぷらは玉ねぎのかき揚げ。

揚げ置きされているものがうどんに乗ってきます。冷めてる。冷めてるんだけどそれが武蔵野うどんだから。それこそが本物ともいえる。

なのでめちゃくちゃ懐かしいです、ここのうどん。

昔食べてたやつ。まさにコレ。

ばーさんが打ってたやつ!!近所のおばさん連中が法事のたんびに押し寄せて台所で大量に作ってたやつ。これだよこれ…

めちゃくちゃ再現度が高いっていうか本物だ…

つけ汁

温かいつけ汁につけて食べます。

豚バラが数切れ入ってる。そう、これ。これだ。

鰹節がしっかり効いててしっかりしょっぱくて甘い。これですこれ。うわー、本物久しぶりに食べた…

武蔵野うどんって名前が付いているうどん、何度か食べたことがありますが、どれもお上品だったりなんか違うな…という感じだったんですけど、これ、ものすごく私のなかのうどんに近い。

近いどころかそのものだった。

おそらく、地域的にも東大和市と近いので系統が似ているんだと思われます。

東村山市だけどほぼ清水だし。あ、清水っていうのは東大和市の地名ね…

これこそ武蔵野うどん

麺は噛み応えがあってしょっぱい。そうそう、これだよこれ…

切り口四角すぎない?!?!ってやつ。

茹で置きしても伸びないやつ。むしろ茹でてしばらくたったやつしか食べたこと無かったしな!!

妙に平べったくて冷めたかき揚げをね、温かい汁に浸して食べるんです。

ふやけてしみしみにして食べるんです。

子どもの頃はかき揚げってあんまり好きじゃなくて、サツマイモの天ぷらばっかり食べてました。しかもそのサツマイモは畑で採れるやつなので妙にデカいんだよね。そして揚げたてのてんぷらなど食べたことはない。天ぷらっていうのは大量に同じものを揚げてあって冷めてる物だと思ってましたよ。

なんかー、懐かしすぎてテンション上がってしまったわ。

いい思い出はあんまりないけど、子どもの頃に食べたごはんってやっぱり記憶に残っているもので、思い出とはまた別に懐かしさが蘇ってきたよね。

いい思い出はあんまりないけど、ごはんに罪はないなとしみじみ思ったのだった。

まぎれもなく、これは私のソウルフードです。

3Lでこのくらい

天ぷらの大きさで違いが判ると思うんですけど。

おそらくLで一玉なのかな。3Lだと3玉って事なんだろうと思う。

たしか追加も出来たと思うので、少な目で頼んで足りなかったら替え玉方式でも良さそうです。

 

母はうどんを打つことはなく(色々察して欲しい)祖母が亡くなったあとは自宅での葬式や法事はやらなくなったので、家でうどんを打って食べることはなくなって久しく。

ウチだけでなく、隣近所もそうで、平成共に田舎文化も衰退して行ったんですよね。葬式は葬祭場に行くようになったし、法事も身内だけでひっそりって感じになったし。と同時に近所のお母さん連中が台所に集まってうどんや天ぷらの準備をすることも無くなり。

しばらく経って、うどんも武蔵野うどん以外のうどんがあるという衝撃的事実を知るようになったけど、やっぱりどっかで食べたいなーと思う事は度々あったわけで。

これからはこちらにお邪魔しようと思います。

といっても、やっぱりどっかで「わざわざよそに行ってまで食べるもんでもないんだけどさ!!」みたいな気持ちもアリ。

 

なんだかいつもとちがう感じになっちゃいましたが、多摩っ子がいう所の武蔵野うどんはコレです。

あのうどんが食いてぇな~~~という多摩っ子のあなた、ここだよここ!!

ここにあるよ!!!

いい思い出も良くない思い出も思い出しちゃうから注意してね!!

 

 きくや手打うどん